2008年11月1日土曜日

静岡

 この週末、静岡中部を訪れている。来週のエクスカーションの下見である。10月はじめまで、オーストリア、モンゴルと外に出ていたので、まさに直前となってしまった。
 連休初日ということもあってか、東京駅9時3分発岡山行きひかりの自由席は、東京駅ですでに満員。品川、新横浜と通路に立つ人は増えてくる。名古屋や大阪には便数も多く、スピードも速くなったが、こうした短距離の移動は、その影でないがしろにされているかのようだ。そもそも東海道新幹線のキャパシティが限界。JR東海が中央リニアを急ぐのももっともである。三島での乗り降りも多く、静岡でも同様であり、こうした沿線の都市間の流動もそれなりにあるとわかる。
 静岡の街を歩くのは何年ぶりだろうか。全国の都市で中心市街地の衰退が問題になっている中で、静岡市の中心商業地は、それなりに維持されていることで知られる。今日は大道芸ワールドカップなる催しをやっていることもあり、街は人で溢れていた。呉服町を中心とする商店街は、駿府城下の商人町であったところ、そして今は、静岡駅前に位置している。多くの城下町では、商人町起源の商店街と駅前商店街が離れており、前者から後者への重心の移動がみられたが、ここでは両者が重なり合っているといえる。また、商店街に隣接して、市役所や県庁といった行政機能や、市立病院などの医療施設も立地する。こうした機能を郊外に移転させず残してきたことも人を街に吸引する要因となっていよう。
 大道芸のパフォーマンスを見に来ている人で一杯の駿府公園から鷹匠町を経て、静岡駅へ戻る。鷹匠町は静岡の代官山といわれているらしい。密度は高くはないが、こじゃれたレストランや喫茶店がここそこに。ブティックやギャラリーもある。静岡だけではなく、岐阜でもそうだったが、地方の中心都市にこうしたおもしろい空間が生み出されていることは興味深い。
 駅前でレンタカーを借りる。登呂遺跡から海岸線にでて久能山麓の石垣いちご栽培地域へ。そして、清水へ。周辺は、工場、倉庫が軒を並べるようになる。次郎長通り、エスパルス通りを通り、清水港へ。フェリーの発着するターミナルから、清水マリンビルの展望台。そして複合商業施設エスパルスドリームプラザへ。ちびまる子ちゃんランドなるものもある。いくつかの鮨屋が入ったすしや横丁があって、手頃な店の一番手頃なメニュー、海鮮丼で昼食とする。ユズをきかせた酢飯に新鮮なネタで満足。2時近くで店も暇そう。店主は、携帯ワンセグで、ナビスコ決勝、清水対大分をみている。勝てば、選手がこのプラザ前のイベント広場にやってくるとか(大分の勝ち、残念でした!)。
 草薙周辺の住宅地、わさび漬け工場たまるやをみて後、大崩海岸を経由して焼津に入る。こうした都市、都市域が連担する様は、まさに東海道メガロポリス。世界でもまれな帯状の高密度ゾーンといえよう。港では、むろん市場は休み、何艘かの遠洋漁業船が係留されている。西焼津駅近くのビジネスホテルに泊。ストレスないスピードでしかも無料でインターネットが可能。これは日本では既に当たり前になっているが、今夏のヨーロッパでは全然当たり前ではなかった。有料で遅い、それがデフォである。ホテルは7階、窓の外では、新幹線が右に左にあっという間に走りすぎていく。
 

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