2014年8月13日水曜日

富士山

昨日、今日と、富士吉田。来月、学生を連れてくる下見である。学部3年の時に、地形学の野外実習で訪れて以来か。山中湖の周辺、同じ世代の若者がテニスに興じる横で、火山灰や軽石の露頭を観察、野帳に柱状図を書く訓練をした。参加者お互いに「あれも青春、これも青春」と苦笑していたことを思い出す。
当時も吉田口の五合目までいったが今回も行ってみる。お盆休みもあって人でごった返している。外国人も含めた観光客の増加に、休憩施設、案内板など周辺環境の整備が追い付いていない印象である。世界遺産への登録を契機に、五合目に限らず富士五湖周辺も合わせて、更新が十分にされてこなかった古い観光地が、質向上を図ることができるかどうか、である。
富士吉田の街は、この周辺における中心地として重要な位置を占めていたことが、その商店街の規模からうかがえる。もろんご多分に漏れず、店じまいしてしまったお店も多い。 世界遺産である富士山観光の拠点となっていると考えていたが、どうも観光客はスルーしているようである。観光客向けの店も少ない。
車でくる観光客は直接、個々の観光スポットへ。五合目を目指す観光客、登山客も富士吉田の街にゆっくり滞在することなく、ヨーロッパでよくある山岳観光の麓の拠点となっていないよう。今回、驚いたのは、新宿から直接、五合目に行くバスが日に何本も出ているということである。五合目へのアクセス道路では夏季にマイカー規制をしているが、代わりのシャトルバスの乗り場、駐車場も街の郊外にある。背景には、首都圏からの鉄道によるアクセスが悪いということがあろう。東京方面から大月へJRでも時間がかかるし、乗り換えもある。加えて富士急がノロノロ走るし、登山電車というほどの周囲の光景もない。バスや自家用車で行った方がずっと楽である。アクセスの改善、そして富士吉田がノードとなる工夫が必要であろう。

0 件のコメント: